谷戸の自然だより(2025年度)

 2026年の1月から2月の気象と自然の様子(2026年3月・会報132号)

 昨年秋からの水不足が続き、1月は雨が降りませんでした。2月になっても雨が少ない状態で、谷戸が乾燥しています。2月22日~23日にかけ春一番の南風が吹き荒れ、春のような陽気になりました。

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シメ

●1月から2月の谷戸でよかったこと心配なこと

よかったこと

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トラツグミ

 北日本が記録的な大雪になったせいか、1月から2月にかけて、野鳥(冬鳥と呼ばれる渡り鳥)が少しずつ雪のない鎌倉に移動してきたようです。12月には少なかったアオジやシロハラ、シメが週ごとに多くなってきました。また、数年ぶりにヤマシギを見ることができました。ウソやトラツグミなど毎年見られるとは限らない、やや珍しい冬鳥も谷戸に来ています。

心配なこと

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カワラヒワ

 雨が降らないために、田んぼや湿地の乾燥状態が心配です。昨年夏以来の田んぼのひび割れが続いています。ヘイケボタルが生息している湿地も水がなく、今年のヘイケボタルの数が減少するのではと危ぶまれます。同じ原因で、アカガエルの産卵がとても遅れてます。いつもヒキガエルが産卵するはずの湿地が干上がってしまい、これでは産卵場所の整備もできない有様です。冬に来る野鳥が増えているにも関わらず、いつもやって来るはずの、カシラダカやカワラヒワ(いずれもスズメに似た小鳥)の群れを見かけません。市内全域で同じ状況です。

●谷戸の林 40年前と今 その2

 40年前は、クヌギやコナラの雑木林が荒れると、シイノキやカシの常緑樹林になるから、常緑樹を切って、アオキやササなど下草を刈るのが雑木林の手入れと言われていました。今も基本は同じかもしれませんが、常緑樹が増えること以上に、木が大きくなりすぎて倒れやすくなっているのが問題です。この40年にクヌギやコナラは巨木となり、その下に常緑樹が待機している状態が続いています。次に、一見、雑木林のようでも、コナラより、イヌシデやミズキ、エノキなど、本来は雑草あつかいにされていた落葉樹の方が優勢な林が多くなっています(疎林広場に上る道の斜面など)。これはクヌギやコナラの雑木林の更新の失敗(伐採後の放任による手入れ不足)と言われています。手入れのやりがいのある、昔の面影を残す雑木林(炭焼き小屋の裏など)は少ないように感じます。また、アオキは、切ってもすぐに生えてきますが、腐葉土が多い土を好むと言われています。下草を刈るだけでなく落ち葉かきをしないと、昔の雑木林にはもどらないのかもしれません。谷戸の林の現状を考えると、昔の里山にもどすというより、新しい考え方も必要かもしれません。