ネットの中のヤンマたち   救出作戦、谷戸の仲間の心は一つ

毎年8月下旬になると谷戸の“本田”では鳥からお米を守るためにネットを張る。今年のネットが張り終わった翌々日、当番仕事を終えてなにげにのぞいたところ、衝撃の光景が。ネットから出られないギンヤンマたち。よく見るとコシボソヤンマ(♀)、オニヤンマ(♀)、さらにはマルタンヤンマ(♀)まで。ヤンマといえばわが孫も同然。(子じゃないのね)動転する気持ちを抑えてまずは証拠写真。続いて救出作戦へ。手の届くものはネットの目から出したがネットの中央では手が出せない。田んぼ班に連絡して翌日ネットを一部開放して無事救出。ギンヤンマは初夏に産卵されたものが育って羽化しているらしく翌日以降も未熟成虫が見られた(田んぼ班の協力で全部救出)。他のヤンマはみなメスだったので産卵場所を探して飛び回っているうちに迷い込んだと考えられる。後日、農家風休憩舎にいたところ、一匹のメスのコシボソヤンマがやってきて中を一周して出て行った。産卵場所を探して飛び回っていたのだろうがお礼を言いにきたようにも見えた。(たのくろまめお)

              ギンヤンマ 左から「出してちょうだい」(メス)「出せよー」(オス)「私からもお願い」(メス)

オニヤンマ(メス)
コシボソヤンマ(メス)
左:マルタンヤンマ(メス)右:ギンヤンマ(メス)
救出作戦
1週間後(当日羽化)