キマワリ   枯れ木大好き!

長い足で木のまわりをよく歩いているからキマワリ(木廻)。ただしこれがいるのは枯れ木。倒木や薪にも集まる。昔カブトムシやクワガタを探して雑木林に入るとよく出会った。これがいたらその木はダメという目安になった。何年か前、8月の炎天下でテニスをしていた時、突然私の所へ飛んできたことがあった。世の中何が起こるか分からないとは言え、私の人生で最もあり得ない瞬間だった。“俺は枯れ木じゃない!”10歳年上の対戦相手のほうへ行かせようとしたがダメだった。枯れ過ぎより枯れ始めがいいのかも。(たのくろまめお)

オニヤンマ   “草刈り”これからもよろしく!

東谷戸の道脇を流れる水路はオニヤンマの発生ポイントだ。草が覆うとオスのパトロールやメスの産卵に支障が出るので生態系保全班で草刈りをしている。写真は草刈り直後にやって来たオス。往復飛翔を始めたので広角レンズで“置きピン”で撮影した。ちょっと嬉しそうに見えるのは気のせいか。親になるのに3~4年かかるので今年飛んでいるのは2015~16年生まれだ。日本最大にして世界的にも屈指の大きさを誇るが、昨今減少が著しい。かつてのように住宅街の道路を飛んだり家の中に入ってくることは無くなった、と思っていたら先ほど深沢の交差点を青信号で飛んでいく姿を発見。嬉しくなった。(たのくろまめお)

オオシオカラトンボ   “いててて”(ウスバキトンボ)

夏まっさかりの山崎の谷戸。虫を探して歩いていると、草むらで異音が。正体はこのトンボたちだった。オオシオカラトンボのオスがウスバキトンボ(性別不詳)を捕らえて食べ始めたところ。知らなかったが頭(脳)からいくんですね。いい写真を撮ると自然を愛する仲間に見てもらうのだが、ショッキングな場面だと思って「気の弱い人は見ないでください」とメールしたところ、後で女性から「血が出ていないので平気だった」と言われた。確かに。(たのくろまめお)

ニイニイゼミ  どこにいるか分かる?

夏になると一番先に鳴き出す。今年は7月2日に初鳴きを聞いた。(年々早くなっているようで実際は6月下旬に初鳴きしているとのこと)幼虫は湿った土壌を好み、抜け殻には泥が着いている。殻は木の下の方に着いているので、小さな子がたくさん集めていたりする。松尾芭蕉の名句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は何ゼミかとかつて論争となったがニイニイゼミで落ち着いたようだ。7月13日に山形市立石寺で詠まれたことから時期的にもそうだが、他のセミの声は岩にしみ入らないでしょ。桜によく集まる印象を持っているが、今回クヌギにとまっている姿を見て、複雑な翅の模様はむしろこちらの樹皮によく紛れている(擬態)と思った。(たのくろまめお)

タマムシ  玉虫色に撮れてる?

“玉虫厨子(国宝:法隆寺)” “玉虫色の解決”など古くから知られていたようだ。これだけの大きさと美しさを兼ね備えた昆虫は他に類を見ない。子どもの頃家に飛んでくるのは“ウバタマムシ”ばかりでタマムシは憧れの存在だった。(食樹の松が減って今ではウバタマムシのほうが珍しいが)谷戸では盛夏の日差しの強い日中に高い所を飛翔している姿を見ることが多いが、ある時田んぼの脇を歩いていたらむこうからぶつかってきたことがあった。写真は伐採されたヤマザクラに産卵しているところで、カメラを持っていないときに一度偶然に見かけ、その後再挑戦で撮影したもの。両親が住む伊豆ではストーブ用の薪(主にコナラ)に来ているのを幾度となく見ている。(たのくろまめお)

ナミギセル   今年の梅雨だーい好き!

形が似ている煙管(きせる)から名付けられた。カタツムリ(蝸牛)の一種だ。殻の巻きが変だと思った人はするどい。キセルガイの仲間は殻が左巻きなのだ。“つのだせやりだせ”の“つの”の先には目が付いている。通常は朽木の中や下に隠れているが、雨や曇り続きの今年は樹木上を這っているのをよく目にする。コケの生えた畑の畝を這っていたのには仰天だ。そういえば家の庭から消えたと思っていたミスジマイマイ(いわゆる“でんでんむしむしかたつむり”)の姿を久しぶりに(それも数匹)見た。カタツムリにとっては“好天に恵まれた”年と言えるのだろう。(たのくろまめお)

ヤブキリ   最強のプレデター

藪にいるキリギリスの意味。若齢幼虫はタンポポなどの花の上によく見られ、主に花粉や花弁を食べている。しかし成長とともに樹上や藪の高い方へ移り住み肉食性が強くなる。脚には虫を捕獲するのに適した鋭いトゲをいくつももっていて樹上ではセミなども捕らえてしまう。(カマキリやオニヤンマを捕食した例も報告されている)翅の模様だが、特定の植物の葉に似せているのか、多くの葉にマッチするように最大公約数的にできているのか不明だが見事である。先日クリの花に来るゼフィルス(谷戸では6月に1回だけ発生する樹上性のシジミチョウの仲間)を探して双眼鏡で木のてっぺんを見ていたら、そこに潜んでいる姿を見つけて驚嘆した。(たのくろまめお)

セスジスズメ   幼虫の私だけを見て欲しい

昨年さといも畑で初めて見た時の感動は今も忘れない。長さ約8㎝。すぐ脳裏に浮かんだのは夜行寝台特急列車だ。(昔よく紀伊号に乗って和歌山に行ったなあ・・・)さといも以外ヤブガラシなどにもつく。そのたびいつも見とれてしまう。スズメガの仲間なのでお尻に突起がある。(反対側が頭)私が好きなのを知ってついてきたのか分からないが、昨年は家で大きな成虫を何度も見た。庭の片隅、走り出した自転車のかご、日没後すぐのオシロイバナ、そして極めつきは暮れの大掃除で見つけた食器棚の後ろの干からびた個体。正直成虫はどうも苦手だ。(たのくろまめお)

ホソヒラタアブ  おしべに捕まっちゃった!

谷戸で最も普通に見られる昆虫の一つ。ホバリングしながら花から花へと飛び回る。ハエ・アブの仲間(ハエ目)というと“不衛生”“人を刺す”など毛嫌いされるかもしれないが、このアブが属するハナアブ科は人を刺すことはなく、花粉や蜜を食べ、植物の受粉を手助けしている。また幼虫はアブラムシを食べ、自然界の中で重要な役割を果たしている。身を守るためにハチに擬態したと言われる体の模様もよく見ると美しい。写真はヒルガオで食事中のところ。小さくて目立たなくても谷戸で頑張っている虫たちにレンズを向けたいと思った一枚。(たのくろまめお)

トホシテントウ  アマチャズル美味すぎ!

谷戸でよく見かけるテントウムシは2種類。アブラムシを食べる益虫の“ナナホシテントウ”とじゃがいもの敵“ニジュウヤホシテントウ”だ。今回紹介するのは“トホシテントウ”。ちょっと見ただけではナナホシテントウと思ってしまうが、よく見るとホシの数が3個多い。カラスウリやアマチャズル(写真)などウリ科の植物を食べる。また体表に光沢がない。(多くのテントウムシは肉食で光沢がある)このほか“ナミテントウ”もいて、こちらはホシの数が決まっておらず、ゼロから19個のものまで知られているが、谷戸で見かけるのは黒地に赤い斑紋2個のものが多い。日本には約180種類いるので谷戸でテントウムシ探しも面白い。(たのくろまめお)