谷戸の生きもの

田んぼ、畑、雑木林、湿地、草地、小川、池など多様な環境が残る山崎の谷戸には多くの生きものが暮らしています。
トンボ、チョウ、カエルなどのほか、「ゾウムシ」「ハムシ」など多くの人が初めて聞くような名前の昆虫も見ることができます。そして彼らはすべて固有の生態を持ち、いろいろな方法によって命を繋いでいます。また田畑や雑木林など昔ながらの里山環境と関わりの深い種類も多いのです。
このコーナーでは谷戸で見られる昆虫をメインにその魅力を画像と文で紹介し、たくさんの人が彼らに興味を持ち、また山崎の谷戸の素晴らしさを共感してもらえたらと思っています。

谷戸の生きもの一覧

マムシ      体形的にとぐろ巻きづらいんです

谷戸で見たかった生きものの一つ。初めて見たのは昨年。古いトタン板をどけた時に遭遇。逃げの態勢のところを2回シャッターをきったが、さらにアップをと迫ったところ突如鎌首を上げて反撃してきた。全身に恐怖が走りのけぞった。(良い子は真似をしないでね)そして今年、その近くで虫を探していた時に聞きなれない威嚇音がしたので振り返ったらこっちを見るヘビが。この時もあわてていい写真は撮れず。その後改めて2回その場所を見に行って撮ったのがこの写真だ。2度とも同じ場所で休んでいたのでそこをねぐらにしているのかもしれない。体の特徴的な模様がうまく周囲の草と紛れること、また瞳がアオダイショウなどの丸い瞳と違って猫目状というのを初めて知った。(たのくろまめお)

2019-06-15

ゲンジボタル      ゲンちゃんです

梅雨に入って雨の一日。こんな日は葉陰で休むゲンジボタルが見つけやすいのではと考え谷戸へ。山崎口入口近く、二つの水路が合流するあたりで水路に降りてみた。観察会でわりとよく見られる場所の一つだ。いた!雨を避けるように葉の裏でじっとしている。谷戸の紙芝居「ゲンジボタルのゲンちゃん」に出会えたと思った。夜の観察会には何回も来ているが光ってないゲンちゃんは初めて。足が揃っていないのは発生から1週間経ってそろそろ寿命なのかもしれない。雨が止んだらもう一回光り飛ぶ姿を見せて欲しいとお願いして水路を後にした。(たのくろまめお)

2019-06-11

アカスジキンカメムシ    ブローチにどう?

カメムシと聞かなかったら捕まえてブローチにしたいくらい美しい。しかもほとんど(あまり?)臭くないというのもうれしい。ミズキなどの樹上にいることが多いが、この個体は飛んできて目の前のヨシの葉にとまったところ。こんなに美しい昆虫を間近に見られる幸せをかみしめながら写真を撮った。雑木林の多い山崎の谷戸に来て、この“歩く宝石”を探してみては。6月から夏にかけて見られるが、残念ながら必ず見られるわけではなく、昔を知る人は「相当減った」と言う。(たのくろまめお)

2019-05-16

ラミーカミキリ  長崎から100年以上かけて鎌倉まで来ました

小型のカミキリムシで初夏から夏にかけて食草であるカラムシの上で見かける。
黒と白緑色の模様は他に類似がなく美しい。元々インドシナ半島など南方の虫だが幕末から明治のころ、ラミー(ナンバンカラムシ:繊維をとる植物)の輸入に伴い侵入した外来種。最初は長崎で見つかり、その後分布を広げた。それでも“西日本のカミキリムシ”の時代が続き、私が子どものころは鎌倉では見なかった。それが温暖化とともに分布を広げたようで、何年か前にテニス仲間が「これ何ですか」と送ってきた写真を見たときはビックリした。今ではごく普通に見られるカミキリムシの一つになった。(たのくろまめお)

2019-05-16

オジロアシナガゾウムシ    ゾウムシ初登場!

ゾウの鼻のように長い口吻(こうふん)を持っているので“象虫”という。この口は植物を食べるだけでなく植物組織に穿孔して産卵するのに役立つ。谷戸には多くのゾウムシの仲間がいるが、あまり見かけないのは、“小さすぎて見えない!”や樹上性の種が多いため。(日本全体では1,000種以上が知られている)また少しでも危険を察すると落下して死んだふりをする演技派だ。本種はさらにその模様が鳥の糞に擬態しているといわれるほどの念の入れよう。じっとしていることが多く、食草のクズの茎をつかんでいる姿はコアラ?のようだが、必要があれば飛ぶこともできるところはさすが甲虫の仲間。(たのくろまめお)

2019-05-16