谷戸の生きもの

田んぼ、畑、雑木林、湿地、草地、小川、池など多様な環境が残る山崎の谷戸には多くの生きものが暮らしています。
トンボ、チョウ、カエルなどのほか、「ゾウムシ」「ハムシ」など多くの人が初めて聞くような名前の昆虫も見ることができます。そして彼らはすべて固有の生態を持ち、いろいろな方法によって命を繋いでいます。また田畑や雑木林など昔ながらの里山環境と関わりの深い種類も多いのです。
このコーナーでは谷戸で見られる昆虫をメインにその魅力を画像と文で紹介し、たくさんの人が彼らに興味を持ち、また山崎の谷戸の素晴らしさを共感してもらえたらと思っています。

谷戸の生きもの一覧

クロコノマチョウ   地面にいたら枯葉でしょう

農家風休憩舎横の川沿いのジュズダマ(食草)で羽化したところ。右側に白くて小さい羽化殻が写っている。枯葉のような模様をしていて、樹林の林床近くを飛翔し、地面によく止まるが周囲の枯葉に紛れて発見は困難。“コノマ”は“木間”で生態をよく表している。以前は見なかったが温暖化の影響で分布を広げ、山崎の谷戸にも定着している。成虫で冬を越す。(たのくろまめお)

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2018-12-10

キタキチョウ   最近改名しました

「キチョウ」は「黄蝶」で残念ながら「貴重」ではない。山崎の谷戸で普通に見られる黄色いチョウで翅の外側に黒い縁どりがある。モンキチョウより一回り小さく、より黄色い。特にオスはメスと比べて濃い黄色だ。年に何回か発生し、晩秋に羽化したものが成虫で越冬する。そのため春早くから姿を見せ、吸蜜のためにいろいろな花にやってくるが(写真はヤマハッカ)産卵はハギ類などのマメ科植物。以前は単にキチョウと呼ばれていたが最近のDNA解析の結果2種類いることが分かり、九州以北のはすべてキタキチョウとなった。(たのくろまめお)

2018-12-10

アリグモ   クロオオアリに似てない?

一番前の足2本を持ち上げて触覚に見せかけることにより一見6本足のアリようだ。しかし実際は8本足のれっきとしたクモ。アリに擬態していることは間違いないが、なぜなのかははっきりしていない。“外敵から身を守るため”という説が有力だ。しかし、私の推理は違う。アリのふりをして獲物に近づき、油断しているところを急に襲うのだ。写真は大きな上あごでハエ?を捕らえたオスだが「卑怯だろ」と言っているように見えないか。谷戸でやや大きめの黒いアリがいたら注意して見ていただきたい。(たのくろまめお)

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2018-11-18

アジアイトトンボ   意外なものを食べています

大きさは3㎝以下で県内では最小のトンボ。自宅の庭や谷戸の草むらなどで見かけることが多い。非常によく似たアオモンイトトンボより小型で華奢だが、遠目では識別困難。写真では口に何か獲物をくわえているようだが“小さすぎて分からない!”そこであれをかけて見るとトリノフンダマシというクモの幼体であることが分かった。“すごいぜハ〇キルーペ!”日本全国はもとよりアジア地域に広く生息するためIschnura asiaticaという学名がついている。(たのくろまめお)

2018-11-18

カヤネズミ  日本最小のネズミです(体長5~8センチ)

写真は今年の稲刈りの時に見つかった赤ちゃん。水田、休耕田などの湿地やススキの草原に直径10cmほどの球形の巣を作って生息する。各地で減少し神奈川県レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されている。山崎の谷戸ではこの希少種を絶やさないため、湿地を保全するとともに毎年巣の数を調査し、その保護に努めてきた。そうした中、今年は田んぼから例年になく多数の巣が見つかった。田んぼや湿地が残る谷戸の景観を守る活動を長年行ってきた我々へのご褒美だろうか。鎌倉ではこの谷戸周辺が最後の生息地になってしまった可能性が高い。(たのくろまめお)

2018-11-18